10行以内に完結する銀土劇場。 01:指名手配 「てことで猥褻罪でブタ箱行ってこい」 「えー、和姦だろアレはー」 「強姦罪でしょっぴけねェのが心底残念だ」 「え、待ってマジに連れてこうとしないで! よく思い出せってそこには愛があっただろ、なァ?! おーい…!(フェードアウト)」 02:煙草 「ちょっ、吸い過ぎだって部屋真っ白じゃねーか」 「ウッセェ。気ィ抜くと甘ったるい匂いが染み付くんだよ」 03:名前を呼んで 「俺の名前をマトモに呼んだら考えてやる」 「ひーじーかーたー」 「(この上なく気に障る云い方しやがって)……銀時」 「―――ゴメン、俺が悪かった。それ反則」 04:チョコレートパフェ 「ッ……おまっ、口ン中クソ甘ェ!! 何食った!!?」 「一週間振りにパフェ的なものと感動の再会は果たしたけど」 「歯ァ磨くまでキスすんじゃねェ阿呆!」 05:無言 「………」 「……………」 「…………………会う度にコレしかねェのかテメーは」 「躰は言葉より雄弁って云うデショ? ナニ、睦言とか欲しい?」 「………。気色悪いから要らん」 06:護りたいモノ 「あー、差し当たっては、今、とか?」 「今みてェに暑苦しくコイツに抱き締められたりしない生活」 07:キスの味 「煙草の苦味と飴の甘味が混ざって気持ち悪ッ!」 「…………(口を押さえて言葉も無い)」 08:夕方のドラマの再放送 「見なくてイイの?」 「山崎に録画頼んどいたからな」 「そんで、俺との待ち合わせを優先してくれたんだ?」 「………まぁ、偶にはイイだろ」 09:究極のバカ 「こーゆー体位とか、」 「出来るワケねェだろっ、ナニ考えてんのオイィィィィ!!」 「大丈夫だって、デキるコトだから本に載ってんだしよ。ほら、こう右足を…グハァッ(踵落とし炸裂)」 「誰がやるかンなもん! 死ね! 弾けるとかして死にさらせ!!!」 10:似たもの同士 「誰がこんな糖尿野郎と」 「誰がこんな肺癌寸前と」 (些細なことで喧嘩中) 11:きまぐれ 「多串くん? もしもし? 珍しく甘えてくれての膝枕は足が痺れても一向に構わないって云うか倖せって云うか、けどアレ? 何でそんな無防備な顔で寝ちゃうの。男心擽られるんですけど。けど手が出しにくいんですけど。何ですかコレ。何かの我慢大会ですか? それとも据え膳? 据え膳なのに食えない状況ですかコノヤロー」 「…テメーは煩い独り言で人の睡眠妨げるのが趣味か? アア?」 12:離してなんかやらない 「俺って案外さァ、独占欲強かったりするんだよね」 「ほぅ、そいつァ初耳だ。てめぇみたいなのに惚れられた女は大変だな」 「………女じゃねぇし、そんな他人事でもねーんだけどな」 13:運命の赤い糸 「………切るぞ」 「あ、折角多串くんが意識トばしてるときに結んだのに」 「テメー自身を斬られなかっただけ有り難く思え」 「(あれ、実は結構愛されてる?)」 14:ベッドの上 「ほらいつも薄い布団とか狭いソファとか草の上とか立ったままとかじゃん? 偶にはラブホも気分変わんない?」 「そうなるのはいつも勝手にサカってきやがるてめーのせいでついでに人に金払わせといて云うセリフじゃねェな」 「…今月マジで仕事なくて調味料もピンチなんだよ。できれば後でご飯も恵んで」 「こんな処で無駄に精力使ってんじゃねェ莫迦野郎(怒)」 15:ひも無しバンジーをやるくらいの覚悟 「ヤラセロ」 「………騎乗位?」 「叩ッ斬るぞ。考えてみりゃ俺が下になる必要なんて何処にもねェだろ。てめーが下だって良い筈だ」 「はいはい分かったって。じゃあそのことはまた今度考えるとして、取り敢えず今はヤろうぜ?」 「物分り良いフリして流すんじゃねェェェ!! なっ、オイコラ何処触って…」 「多串くんはこっちのほうが絶対性に合ってるって」 「勝手に決めんな!!!」 16:階段差 「お前、暫く人の前になって階段上んないほうがイイと思うわ」 「あ? 何でだ?」 「んー、何段か下からだとね、ちょっと見えそう」 「何が」 「耳の裏っ側の下くらいにつけたキスマークが」 「っあれだけ痕付けんなつっただろうが!!」 「だってよォ、まさかそれが見えそうになる状況があるなんて思わな…イダダダダダっ、頭掴まないで禿げる!!!」 17:無糖カップル 「死ね」 「死にませーん」 18:振り回される 「ヨシもう一軒」 「何軒甘味処巡りゃあ気が済むんだコラ!! 袖引っ張んな伸びる!」 「だったら手ェ繋いじゃうよー? コレは健全なデートなんだから日が暮れるまで巡りに巡るに決まってんだろ」 「それまで糖分摂ってばっかなんだったら寧ろ不健全だ!」 19:見られてしまった 「総悟が隊士連れててめェにお礼参りするっつってたんだが…アイツ相当キレてたぜ、一体どんな恨み買ったんだ」 「…………」 (多串くんとべろっべろのちゅーしてたトコ見られたなんて云えません) 20:惚れた弱み どうしてもって云うなら、傍にいるくらいはしてやってもいい。 お粗末さまでした。 配布元:銀土好きに20のお題 04.11.05 |